香水ラジオ 🌹✨ 毎回一本の香水を徹底解剖
香りの向こう側にある物語、知っていますか?🌹💭 毎回ひとつの香水を深掘りして、誕生秘話から調香師の想い、隠された文化的背景まで、10分以内で濃密な物語をお届けします🎧 シャネルNo.5の革命性から、ニッチブランドの知られざる名作まで💎 あなたが普段まとっている香りには、どんなドラマが込められているのでしょうか?🎭 香水初心者から上級者まで、香りを愛するすべての人へ💕 通勤中🚃、家事をしながら🏠、リラックスタイムに🛁 香りの世界への扉を開く新しい体験をお楽しみください✨
【第537回】ブラックシー(ロレンツォ・パッツァーリア)|黒塩と花が重なる、嵐の前後の海
海の香水に、塩が二度現れたら? ブラックシーは、トップの塩に続き、ハートにキプロスの黒塩を置いたマリン・ウッディです。ベルガモットとオゾンを含む出だしから、オレンジブロッサムとイランイランの花を伴う海へ。ベースには海藻とホワイトムスク、苔を思わせるオークモスも重なります。嵐の前の緊張が静かな海へ移る物語や、明るい海辺を描く三作との違いも聞きどころです。春や秋の外出、夏の夜に少量から試すなら、どんな服装に合わせたいですか。塩気と花が並ぶ、この作品ならではの深い海を思い浮かべながらお聴きください。
【第536回】26 グレートリセット(パフュームオイルファクトリー)|花と柑橘が香る、静かな仕事の区切り
仕事で考えがまとまらないとき、いつもより丁寧に手を洗って、もう一度机へ。そんな物語を持つ、ザ・ストーリーズの26番です。トップにはプチグレイン、オレンジブロッサム、マンダリン。葉を名に持つカフィアライムリーフとスイートアンバーグリスを経て、旧名にも使われたネロリとシーミネラルはベースに置かれています。名前がオリジナル No.26から変わっても、香りと内容は同じ。オレンジの花を掲げるほかの香水との違いや、仕事の区切りに添える使い方も耳でたどってみてください。気分を切り替えて机に戻る、短い時間に寄り添う一本です。
【第535回】墨茶(P.Seven茶香水)|乾いた茶葉と墨が重なる静かな時間
お茶の香水の真ん中に「墨」があると聞いたら、どんな香りを思い浮かべますか。墨茶は、乾いた茶葉の渋みと、筆で書く時間を思わせる静けさを重ねた一本です。ジャスミンと茶葉を最初に、アイリス、ボルネオール、墨を中心に置き、最後はシダーウッド、ムスク、パチョリへ。木の乾きとムスクのやわらかさが、落ち着いた余韻につながります。代表作の台湾茗香水に残る墨の印象が、どのように墨香シリーズへ広がったのかも聞きどころです。茶とアイリス、インクという共通点から、ほかの香水との違いにも触れます。秋の夕方、書き物や読書をしながら一人で過ごす時間を思い浮かべて聴いてみてください。
【第534回】ワイルドピーチ(クオカ)|桃とハーブが香る爽やかな春の一皿
桃の香水と聞いて思い浮かべる甘さに、バーベナとミントの爽やかさが加わったら? クオカのワイルドピーチは、「まるで本物の桃」という声も紹介された、果汁を思わせる桃から、ピーチブロッサムの花、ホウッドのやわらかな木の香りへと重なるフルーティー・フローラルです。
料理を作る発想から始まったクオカが、桃を絞ってハーブを添える一皿として描いた背景も聞きどころ。トム フォードのビター ピーチなど、ほかの桃の香水と比べると、緑の涼しさが際立ちます。季節は春、次いで夏が好まれ、時間帯は昼を好む声が多くあります。明るい時間の外出で桃の果実感を楽しみたい一本です。
【第533回】ブルガリ マン ウッド エッセンス オードパルファム(ブルガリ)|柑橘が開く木の生命力
木の名を持つ香水ですが、最初に感じられるのはコリアンダーの芳香と柑橘の明るさ。そこからサイプレスとグアヤクウッドを経て、シダーウッドとベンゾインが香りを支えます。ブルガリ マン ウッド エッセンス オードパルファムには、木の生命力を爽やかな入り口から表す面白さがあります。アルベルト・モリヤスが語った木の記憶や、発売当初の旧ボトルから詰め替え対応の新ボトルへ移り、公式の香りの説明で真ん中の香りがハイチ産のベチバーからグアヤクウッドへ書き換わった話にも耳を傾けてみてください。春や秋の日中、仕事や普段の外出に使いやすいという声も、一本を選ぶときの手がかりになります。
【第532回】モスランド 12.09(ネイド)|サイプレスとクローブが香る、苔の森
モスランド 12.09は、涼しげな木にクローブのスパイスと柔らかな苔の緑が重なる香りです。サイプレスとジュニパーに始まり、クローブとホワイトシダーウッド、クリスタルモスとベチバーへ。トップのピンクペッパーも涼しい木にスパイスを添えます。苔を柔らかく感じるか、ベチバーの苦みが印象に残るかも、肌で確かめたいところです。着想源は、ロベルトが冷たい空から森へ降りる夢です。同じブランドのウッドヘイズ 01.11や、海辺の苔を描くパシフィック ロック モスとの違いも聞きどころ。春や秋の静かな午後を思い浮かべながら、自分ならどんなふうにまといたいか考えてみたくなる一本です。
【第531回】辻が花(アールフレグランス)|葡萄の葉と藤が香る、境界を越える装い
葡萄の香りと聞くと、甘い果汁を想像しますか? アールフレグランスの辻が花では、最初に葡萄の葉と果皮が挙げられます。イランイラン、クローブを伴う入り口から、藤とすみれ、そしてヘリオトロープ、ムスク、白檀へ。緑と花がつながる香りです。
名前のもとになったのは、着物の絞り染め。葡萄を手掛かりにした別の香水や、藤を中心にした作品との違いにも耳を傾けてみてください。いちばん合うのは春です。涼しくなる秋にも合います。普段の外出やオフィスで使いやすく、和服やシックな服に合いそうという声もあります。あなたなら、どんな装いで試してみたいですか?
【2026年改訂版】サンタル 33(ル ラボ)|煙る木とスパイスが描く西部の夜
サンタル 33は、煙るようなサンダルウッドとシダーウッドに、カルダモン、アイリス、バイオレットが重なる香水です。木の名を持つ一本に、スパイスと花、レザー、ムスクがどう加わるのでしょう。ル ラボが着想にした米国西部の平原と焚き火の情景から、同じサンダルウッドを使う3本との違いまでたどります。春や秋の穏やかな日、街歩きや職場でまといたい人にも。レザーの感じ方には差があるので、自分の肌ではどんな表情になるか想像しながら聴いてみてください。
【第530回】ハロウィン(ジェイ デル ポゾ)|スミレとライムが描く、春の光と影
ハロウィンという名前から秋の夜を想像したら、少し意外かもしれません。1997年に生まれたこのオードトワレが描くのは、いつも春が続く、もう一つの世界です。香りはスミレとグリーンライムにバナナの果実感が重なる始まりから、マグノリアとチュベローズの花へ。最後はサンダルウッド、インセンス、バニラの温かさが残ります。調香師マックス・ガヴァリーが名前に込めた二面性や、3つの香水との違いにも耳を傾けてみてください。春夏の昼にまとい、涼しい秋の日には後半の温かさを楽しむ。近い距離で花の香りを楽しみたいときにも似合う一作です。
【第529回】トイ ボーイ(モスキーノ)|スパイシーなローズと挑発的なエレガンス
黒いテディベアのボトルを見て、どんな香りを想像しますか。モスキーノのトイ ボーイは、ピンクペッパーとインドネシア ナツメグの刺激に洋ナシが加わり、やがてローズとマグノリアを中心とする花へ進むオードパルファムです。後半には木とアンバーの要素が続きます。
耳で追いたいのは、最初のスパイスと果実が花へ移るところ。同じ洋ナシとローズを持つ香水との違いや、光沢のある黒い熊に受け継がれたモスキーノの遊び心も、香りの印象をはっきりさせます。秋の夜の外出を第一候補に、春や冬の日常やパーティーにも。最初の刺激を肌で確かめながら、まといたい場面を思い浮かべてみてください。
【第528回】A.C.(ドルセー)|冷たい葉とシダーで描く、雄大な樹
イチジクの実ではなく、葉から始まる香りを耳でたどってみませんか。ドルセーのA.C.は、フィグリーフとペッパーリーフの涼しいスパイス感から、アトラスシダーとバージニアシダーへ進み、バニラとサンダルウッドが温かみを添えるウッディな一本です。1911年のシュヴァリエから受け継いだペッパーリーフと、ラベンダー調からクールスパイスへの変化も聞きどころ。フィグの樹木全体を描く香りや、温かいスパイスを重ねた香りとの違いを知ると、A.C.の葉と木の簡潔さが見えてきます。まずは涼しい日中、手首につけてこすらず乾かし、香りを確かめてみてください。
【第527回】アリュール オム スポーツ オー エクストレム(シャネル)|マンダリンとトンカが重なる爽快さと甘さ
「スポーツ」の名前から、柑橘の爽快さを想像しますか。シャネルのアリュール オム スポーツ オー エクストレムには、弾けるマンダリンとサイプレスの木の香り、やわらかなホワイト ムスクに加え、アーモンドのようなトンカビーンの甘さがあります。
同じラインのフレッシュなアリュール オム スポーツとの違いや、トンカビーン、アーモンドを手がかりにした二作品との選び分けも聞きどころ。春の日中に合うという声がある一方、暑い日は甘さを重く感じる人もいます。仕事やデートで使うなら、肌で甘さとつける量を確かめてみてください。
【第526回】ドラッカー ノワール(ギ ラロッシュ)|明るいハーブから夜に似合う木と苔へ
夜を作品像に掲げるギ ラロッシュのドラッカー ノワール。黒いボトルから重い香りを想像すると、ラベンダーとローズマリー、柑橘の明るい始まりが意外かもしれません。耳でたどると、ジュニパーやコリアンダーのスパイスを挟み、木や苔、レザーを思わせる渋さへ向かう流れが見えてきます。1982年の作品が1972年のドラッカーの名を受け継いだ背景や、サルトリアル、ファーレンハイト、ジッキーとの違いも聞きどころ。まず似合うのは秋冬の夜。人との距離が近い職場では量を控えめに、という使い分けも含めて香りをたどります。
【第525回】ゲタリア(バレンシアガ)|シトラスとアンバーが描く真夏の海
冷たい海を描く海藻から、意外なアンバーの温かさが現れます。塩気のあるシトラスとピンクペッパーが潮風の清涼感を添えます。
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【2026年改訂版】ジャズ クラブ(メゾン マルジェラ)|ラムが描く親密なクラブの夜
メゾン マルジェラのジャズ クラブは、ラム、タバコリーフ、バニラが重なる温かなアンバリーウッディ。ピンクペッパーとレモンが置かれたトップから、芳醇なラム、スモーキーなラストへと香りをたどります。調香師アリエノール・マスネが着想に挙げたニューヨークのジャズクラブでの夜や、ラムとタバコリーフを軸にしたほかの香水との違いも聞きどころ。秋冬の夜の食事や、近い距離での会話を思い浮かべながらどうぞ。
【第524回】トゥエンティ フォー セブン(バレンシアガ)|バニラとアンバーが包む穏やかな時間
2025年に発表されたバレンシアガのトゥエンティ フォー セブン。バニラアブソリュートの甘さをアンバーとムスクが引き立て、穏やかなウッディ感と温かな存在感が重なります。耳を傾けながら、1947年のル ディスの瓶が、15年の探索を経て現在のコレクションのボトルにつながった物語にも触れてみてください。バニラ パウダー オードパルファムなどとの違いを知ると、この香りの輪郭も見えてきます。秋の涼しい日や室内で試すなら、どんな服装に合わせたいでしょう。白いシャツと軽い甘さを結びつける利用者の声や、手首・首筋へのつけ方も聞きどころです。
【第523回】バニラ スコッチ コロン(ジョー マローン ロンドン)|ウイスキーの温もりにバニラが重なる
バニラのコロンと聞いて、まず思い浮かべるのはどんな甘さでしょう。ジョー マローン ロンドンのバニラ スコッチ コロンは、スコッチ ウイスキー アコードの軽やかな温かさから始まり、芳醇なバニラを経て、アンバーのウッディな余韻へ進みます。砂糖菓子の甘さだけに寄らないところが、この香りの個性です。名前を開発の早い段階で決めたセリーヌ・ルーの話や、蒸留酒に着想を得た香水との違いも聞きどころ。秋冬の夕方や夜、厚手のニットで過ごす日にどうまとうか、近い距離での量も思い浮かべながらお楽しみください。
【第522回】レ・ニュイ(アスティエ・ド・ヴィラット)|ローズとアイリスでたどる1838年の夜
旅行用の小瓶の底に残った香りから、一本の香水が生まれたとしたら。アスティエ・ド・ヴィラットのレ・ニュイは、作家ジョルジュ・サンドに結びつく小瓶を出発点に、ドミニク・ロピオンが手がけた作品です。ローズの華やかさに、土っぽく木質的なパチュリ、乾いた粉を思わせるアイリスが重なる香り。三つの素材の質感を思い浮かべながら、1838年のノアン邸を描く物語や、ローズとアイリスを軸にした香水との違いを聴いてみてください。粉っぽさが気になる人には、涼しい夜に少量を肌で試すことが、選ぶ手がかりになります。
【第521回】オー キャピタル(ディプティック)|ローズとパチュリが描くパリの華やぎと深み
パリの幾つもの表情を、一つの香りで表すなら。ディプティックのオー キャピタルは、あふれるほど豊かなローズに、ベルガモットの爽やかさ、ピンクペッパーの刺激、パチュリを重ねたシプレです。シプレは、明るい柑橘で始まり、苔を思わせる落ち着いた土台へつながる香りの系統。本作では、その土台をパチュリが担います。耳を傾けながら、ローズを含む四つの素材を思い浮かべてみてください。調香師オリヴィエ・ペシューがシプレに託したパリへの思いと、エッフェル塔や孔雀を描いたラベルも聞きどころ。三つのローズ香水との選び分けをたどった先には、秋や春の涼しい時間帯という使いどころが見えてきます。つけた直後は強く感じるという声も、量を決める手掛かりになります。
【第520回】テンポ(ディプティック)|上品な木質感と包み込むパチュリ
木のように香るパチュリの油が、実は植物の葉から得られる。そんな意外な話から、ディプティックのテンポの香りへ耳を傾けてみませんか。木質で端正な側面と、土っぽく包み込む側面を持つパチュリに、マテ茶、クラリーセージ、バイオレットが重なります。1960年代のパチュリへのオマージュとして生まれた背景や、甘さのあるコロマンデル、ラムやお香の香りを重ねたムッシューとの違いも聞きどころです。秋の休日にニットと合わせるなら、まずは肌で木質感と土っぽさを確かめて。人と近くで接する仕事用に考えるときも、その香りの個性が選ぶ手がかりになります。
【第519回】ピアノ サンタル(オーケストラ パルファム)|白檀と温かいミルクが香る木の大聖堂
ピアノの中で目覚める夢を、香りにすると? ピアノ・サンタルでは、白檀とシダーの木の香りに、温かいミルクと白いムスクの柔らかさが重なります。白いシーツや温まった肌の気配も、この作品の大切な手がかりです。調香師ジャン・ジャックと、音楽解釈を担ったピアニストのエドゥアール・フェルレ。二人の役割をたどると、香りと音楽のつながりが見えてきます。サンタル ブランなど白檀を描く作品との違いにも触れながら、秋冬や平日に試すときの着け方まで。木とミルクがつくる、柔らかな夢の輪郭を耳から感じてください。
【第518回】ジャーニー トゥ オラノン(イソップ)|草から温かな樹脂へ、灰と再生の寓話
灰の香り、と聞くとどんな印象を思い浮かべますか。イソップのジャーニー トゥ オラノンでは、ミルラ、パチョリ、フランキンセンスがミネラル感のある灰を描きます。プチグレンのシトラスを思わせる明るさから、ヘイとカモミールの草花を経て、樹脂と土の温かさへ移る流れを耳でたどってみてください。岩のイメージに柔らかさを加えた調香師の話や、米国の新しい名前と日本で販売中の旧名オラノンの違いにも触れます。旧名品を使った人の声では秋冬が第一候補。ニットでの外出や、落ち着いた室内でまといたくなる香りです。
【第517回】コルポ ディ ソーレ(ボッテガ・ヴェネタ)|アンジェリカと花が描く地中海の太陽
地中海の太陽の温かさを香りにすると、どんな素材から始まるでしょう。ボッテガ・ヴェネタのコルポ ディ ソーレは、フランス産アンジェリカの根から得たオイルを出発点に、ベルガモットとオレンジの花を重ねたオードパルファムです。オスマンサスやアンブレットを経て、バニラ、ベチバー、エコムスク Rへ向かう構成を耳でたどってみてください。ヴェネツィアの異文化交流に着想したコレクションや、根と花、地中海という共通点を持つ三つの香水との違いも聞きどころ。夏の暖かい日の屋外イベントを思い浮かべながら、選び方を考えられる一本です。
【2026年改訂版】タシット トゥルース(イソップ)|ユズとバジルが照らす夜明けの信頼
イソップのタシット トゥルースは、ユズとバジルの明るさに、夜明けと信頼の物語を重ねた香りです。はじめのすがすがしさから、繊細なスパイスと深いグリーンが現れる流れを、素材の働きとともにたどります。ユズ、バジル、ミントを使う3作品との違いや、タシットという名から現在の名前への歩みも聞きどころ。朝の外出なら、手首や首元で香りの変化を楽しんでみたくなる一本です。
【第516回】レプリカ オードパルファン レター ネバー セント(メゾン マルジェラ フレグランス)|乾いたスミ インクの透明感と、送られなかった手紙の物語
1995年の東京で、送らずに胸にしまった手紙。その情景をスミ インクの香りで描くのが、メゾン マルジェラ フレグランスのレプリカ オードパルファン レター ネバー セントです。2026年10月1日に発売された、ブランド初の東京限定の一本です。
紙の上で乾くインクを思わせるミネラル感に、レッド シダーウッドの温かみとホワイトムスクの清潔な滑らかさが重なります。前回のコム デ ギャルソン 2との共通点と違い、手紙をめぐる発売企画にも耳を傾けてみてください。購入できるのは東京の一部店舗。香りを確かめるときの手掛かりもお届けします。
【第515回】コム デ ギャルソン 2(コム デ ギャルソン)|インクと花が映す光と影
香水の公式ノートに「インク」があると聞いたら、どんな香りを想像しますか。コム デ ギャルソン 2では、アルデヒドや茶の明るさに、マグノリアの花、インセンス、木が重なります。香りが変わっていく様子を思い浮かべながら聴いてみてください。日本の墨が着想になったという話や、同じくインクを題材にするオドゥール 71との違いも聞きどころです。作品が掲げる「光と影」の対比は、銀色の鏡のようなボトルにも目を向けるきっかけになります。春や秋の日中を第一候補に、肌でどう変わるか確かめたくなる一本です。
【第514回】ルージュ(コム デ ギャルソン)|切りたてのビーツと、インセンスの深い樹脂
赤いボトルのルージュから、どんな香りを想像しますか。中心にあるのは、切りたてのビーツが思わせる土っぽさと、インセンスの樹脂感です。ピンクペッパーとインドネシア産ジンジャーの明るい刺激、ゼラニウム葉の清涼感、パチョリの木の深みが重なります。美しいインセンスを探すことから始まった構想や、ビーツを使うほかの香水との違いも聞きどころ。秋の外出を第一候補に、昼と夜のどちらで試したいか、香りを思い浮かべながら聴いてみてください。ビーツを土の匂いとして感じるか、ほのかな甘さとして受け取るかも、肌で確かめたくなる一本です。
【第513回】エロルファ(クリード)|柑橘とハーブが運ぶ地中海の潮風
夏の日中、柑橘とハーブの爽やかさを楽しみたいときに。クリードのエロルファは、レモンやマンダリンにバジルとジンジャーが重なり、ラベンダー、ウォーターメロン、キューカンバーのみずみずしさを経て、木とムスクへ移ります。耳を傾けると、地中海を旅した家族のヨットにちなむ名前の由来も、香りの情景とつながってきます。海を思わせるほかの香水との違いや、夏の日中を中心に春の外出、職場で試すときの距離感も聞きどころです。クリードはオリジナル サンタルを下に重ね、エロルファのスパイシーでウッディな面を引き出す楽しみ方も提案しています。あなたなら、どんな日にまといたいですか?
【第512回】ボワ ドゥ ポルトガル(クリード)|柑橘から木質へ続く、森の小径
「森」を意味する名なのに、最初に香るのは明るい柑橘。クリードのボワ ドゥ ポルトガルは、ラベンダーと乾いたスパイスを経て、サンダルウッドなどの木質へ移ります。香りの変化をたどりながら、イベリア半島の森を描いた名前の背景にも耳を傾けてみてください。同じクリードのグリーン アイリッシュ ツイードの青さや、ニューヨーク アンタンスのスパイスとの違いも聞きどころです。利用者の声を手掛かりに、まずは秋の日中、ジャケットや仕事着に合わせる場面を思い浮かべてみましょう。穏やかな春の日や冬も候補になり、真夏の暑い日中は控えた方がよさそうです。
【第511回】M.D.(ドルセー)|冷たいスパイスと木が重なる親密さ
冷たいスパイスとクリーミーな木が重なる、ドルセーのヌ ゾム ザマン M.D.。耳で香りをたどるなら、まずブラックペッパーとジュニパーベリーの鋭い立ち上がりに注目してください。中心にあるパロサントのスモーキーな木質へ、サンダルウッドとシダーのなめらかさが重なります。調香師ベルトラン・デュショフールが1976年のノマドをどうユニセックスの香りへ作り直したのかも聞きどころ。普段使いと夜の外出、どちらで試したいかを思い浮かべながら楽しめる一本です。秋冬のカジュアルな場面も、使いどころの候補に挙がります。
【第510回】セ ミューティン(アンソロジー)|透明な花と柑橘、永遠の若さ
緑のタンジェリンとオレンジブロッサムから始まる、アンソロジーのセ ミューティン。ジャスミンとローズを経て、ラズベリーの甘酸っぱさと蜜蝋のやわらかな甘さへつながります。旧友のルシアン・フェレロとジャン=クロード・エレナが再び組んで生まれたセ ミューティンとセ ロベルには、「永遠の若さ」「ノスタルジーの反対」という物語が同じ文章で添えられています。失ったものへの悔いを越え、過去から得た知識と交わりを分かち合い、前へ進む精神です。オレンジの花が中心のフルール・ドランジュや、スパイスが際立つ対の作品セ ロベルと比べると、この一本の緑と花の明るさも見えてきます。春から夏の昼に、どんな服や外出と合わせたいでしょうか。
【第509回】エクストリーム レザー(モンブラン)|アイリスが和らげるレザー、時間とともに変わる質感
「エクストリーム」という名前から、どんなレザーを想像しますか。モンブランのエクストリーム レザーで印象に残るのは、スエードを思わせる柔らかな質感です。サフィアーノセント™のレザーを、土を思わせるアイリスの粉感が和らげ、ムスクが滑らかさを添えます。着想の出発点となったトスカーナの工房や、調香師ジュリエット・カラグーズオグルーの言葉にも耳を傾けてみてください。ほかのレザーやアイリスの香水との違い、肌の近くで穏やかに香る特徴、オフィスや普段使いでの取り入れ方まで、香りの輪郭が少しずつ見えてきます。
【第508回】20 好奇心の入国審査(パフュームオイルファクトリー)|紅茶とレザーが彩る、秋の読書時間
かつて「オリジナル No.20(Black tea)」と呼ばれたパフュームオイルが、好奇心の入国審査という名前になりました。香りと内容は同じです。耳を傾けながら、タンジェリン、ベルガモット、バニラを置くトップ、花とホワイトティーのミドル、ブラックティー、デューベリー、レザーのベースをたどってみてください。三つのお茶の香水との素材の違いや、31種類を日々の気分で選ぶというブランドの考え方も聞きどころ。秋の昼、カフェや読書の時間に選ぶなら、あなたはこの一本のどの素材が気になりますか?
【2026年改訂版】レイジーサンデー モーニング(メゾン マルジェラ)|スズランとムスクが描く、清潔で温かな朝
メゾン マルジェラのレイジーサンデー モーニング オードトワレ 「レプリカ」は、洗い立てのリネンと朝の日差しを描くフローラルムスキー。スズランとホワイトムスクがシーツの清潔感を、アイリスとアンブレットシードが温かさを表します。調香師ルイーズ・ターナーが制作の出発点にした「白」と布の肌触り、花やムスクを軸にしたほかの香水との違いも聞きどころ。春夏の日中、仕事や週末にまとう姿を思い浮かべながらどうぞ。
【第507回】フィット オブ フォリー(メゾン マルジェラ)|パチョリと澄んだムスクが響く夜
「狂喜」と聞いて、どんな香りを思い浮かべますか。メゾン マルジェラのフィット オブ フォリーでは、暗い質感のパチョリと冷たく澄んだミネラルムスクが向き合い、温かなアンバリーウッドが加わります。ベルガモットからムスクとサンダルウッドを経て、木とパチョリが支える香りの骨格にも耳を傾けてみてください。二人の調香師が描いたセンツォリウム第6章の背景や、ほかのパチョリ香水との違いも聞きどころです。秋冬の夜の食事やフォーマルな場を思い浮かべながら、自分ならどこで試したいか考えてみるのも楽しい一作です。
【第506回】ラ カウティーバ(フエギア 1833)|カシスとバニラが誘う、甘美な夜
甘いグルマンに、フレッシュさもあるとしたら? フエギア 1833のラ カウティーバは、カシスとバニラの甘さを入口に、乳を思わせるやわらかさとムスクが重なる一本です。香りを時間順ではなく三つの役割で示す、独自の組み立ても聞きどころ。カシスを共有するマレーナとの違いや、「虜」という言葉を互いに魅了し合う意味へ読み替えた物語から、この香りの輪郭が見えてきます。秋冬の夜や特別な場を思い浮かべながら、果実の甘さと軽やかさの両方に耳を傾けてみてください。甘さの感じ方を確かめたい暑い日中より、まずは涼しい夜に試したくなる香りです。
【第505回】クラブ ブラック オードトワレ(メルセデス・ベンツ)|ベルガモットとバニラが彩る秋冬の夜
「ブラック」と聞いて深い甘さを思い浮かべたら、最初のベルガモットの明るさが意外に感じられるかもしれません。クラブ ブラック オードトワレは、インセンスがジャスミンに温かさを添え、バニラや樹脂、木の質感が余韻をつくるウッディ・アンバーです。3つのキーノートを手掛かりに、甘さがどのように現れるか耳でたどってみてください。オードパルファムでは新たにミルラが掲げられ、選ぶ視点も変わります。秋冬の涼しい夜やデートに向くという利用者の声を踏まえ、ニットやジャケットに合わせる場面も思い浮かべられる一本です。
【第504回】ブラック ウード(アールフレグランス)|花と沈香が重なる、水墨画の透明感
ブラック ウードという名から、濃く重い木の香りを想像しますか。アールフレグランスがこの一本に重ねたのは、水墨画の濃淡が生む透明感です。耳を傾けながら、ベルガモットからゼラニウム、ローズ、イリスを経て、沈香と白檀を含むラストへ向かう構成をたどってみてください。
調香師の村井千尋が大切にする日本の美意識や、石庭のそぎ落とした豊かさも香りを知る手がかりになります。ローズとウードを使う作品との違いを考えると、花が占める位置も見えてきます。香り方は控えめで持続は長め。秋冬、家で近い距離から静かに香りを楽しみたい日には、どう感じるでしょうか。
【第503回】ルージュ カオティック(バイレード)|甘いプラムとスモーキーな木が交わる夜
甘い果実と煙を思わせる木の香りは、ひとつになるとどんな表情を見せるでしょう。バイレードのルージュ カオティックは、夜をテーマにしたナイトヴェールズの一本です。ベルガモットとブラックカラントにサフランが重なる始まりから、プラムとプラリネの甘い中心、パピルスとパチュリが支えるベースへ。甘さと粗削りな木が同居する構成は、ブランドの「矛盾を祝福する」という言葉にも重なります。音声では、この移り変わりをたどりながら、果実やスパイスを共有する三つの香水との違い、展示ケースになる箱の仕掛けにも触れます。秋冬のデートやパーティーを思い浮かべ、まず少量を肌で試したくなる香りです。
【第502回】エスプリ ドゥ コントラディクション(メゾン マティン)|タンジェリンと木が映す二面性
明るい柑橘と温かな木の香りが、どうして「受容と主張」につながるのでしょう。メゾン マティンのエスプリ ドゥ コントラディクションは、タンジェリンの新鮮さとシダーウッドの温かさを対にしたオードパルファムです。ブラックペッパーのある始まりから、ジンジャーやアイリスの根を挟み、ベチバーとシダーウッドへ。調香師クリスチャン・ヴァーモレルと、ブランド最初の六作品の一つという背景も聞きどころです。春夏の日中に軽快だという利用者の声を手掛かりに、仕事の日と休日の昼、どちらでまといたいか想像しながら聴いてみてください。