sorae
「sorae(そらえ)」は宇宙に関する最新情報や最先端の技術情報のニュースを配信しています。「sorae」という名前には、「宇宙へ行きたい」「宇宙を知りたい」「空を飛びたい」、「夜空の星を眺めたい」など、読者の「そら」に対する憧れや希望、知的好奇心に応えたいという想いが込められています。
スペースXが「スターシップ」第10回飛行試験を実施 宇宙船はインド洋に着水成功
「スペースXが「スターシップ」第10回飛行試験を実施 宇宙船はインド洋に着水成功」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年8月27日、同社が開発中の新型ロケット「Starship(スターシップ)」による第10回飛行試験を実施しました。1段目の大型ロケット「Super Heavy(スーパーヘビー)」と、2段目のStarship宇宙船はどちらも予定されていた上昇燃焼を終了。Starship宇宙船は発射から約9分後(※発射からの時刻等の情報はSpaceXのライブ配信を参照して確認、以下同様)にエンジンを停止し、2025年5月の第9回飛行試験以来となる軌道到達に成功しました。Super Heavyブースターは帰還時に試験を行うため、今回は発射台には帰還せず、発射から約6分後に海上へ着水しました。通常、帰還の最終段階では全33基のエンジンのうち中央の3基だけが使用されますが、今回は3基のうち1基を意図的に停止し、その外側にあるエンジンの1基をバックアップとして使用する試験が行われました。
ESA木星氷衛星探査機「Juice」8月31日に金星スイングバイ実施へ 7月には一時通信途絶も復旧済み
「ESA木星氷衛星探査機「Juice」8月31日に金星スイングバイ実施へ 7月には一時通信途絶も復旧済み」 2023年4月に打ち上げられたESA=ヨーロッパ宇宙機関の木星系探査ミッション「Juice(Jupiter Icy Moons Explorer)」の探査機は、2031年7月の木星系到着に向けて、2025年8月31日に金星でスイングバイ(太陽を公転する惑星などの重力を利用して軌道を変更する方法)を行います。JAXA=宇宙航空研究開発機構も参加するJuiceのミッションが2025年7月に一時的な危機に陥っていたことを、ESAは金星スイングバイの予告とともに報告しています。Juiceはヨーロッパ初の木星系探査ミッションで、日本語では「木星氷衛星探査計画」と呼ばれています。ミッション名が示すように、主な探査目標は木星の衛星Europa(エウロパ)・Ganymede(ガニメデ)・Callisto(カリスト)です。
スペースX、カーゴドラゴン補給船の打ち上げ成功 ISSへ33回目の物資輸送ミッション
「スペースX、カーゴドラゴン補給船の打ち上げ成功 ISSへ33回目の物資輸送ミッション」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年8月24日、「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた補給船「Cargo Dragon(カーゴドラゴン)」は予定通りの軌道に投入されたことを、SpaceXとNASA=アメリカ航空宇宙局が公式サイトやSNSにて報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。今回の「Dragon CRS-2 SpX-33」(CRS-33、ドラゴン補給船運用33号機)は、SpaceXのCargo Dragon補給船によるISSへの33回目の物資輸送ミッションです。Cargo Dragonには滞在中の宇宙飛行士のための補給品や科学研究用の物品など、合計2300kgの物資が搭載されています。
スペースX、アメリカ宇宙軍のスペースプレーン「X-37B」を打ち上げ
「スペースX、アメリカ宇宙軍のスペースプレーン「X-37B」を打ち上げ」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年8月22日に、「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたUSSF=アメリカ宇宙軍の無人軌道試験機「X-37B」は軌道に投入されたことを、SpaceXが報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。X-37Bはアメリカの航空機大手Boeing(ボーイング)が開発・製造し、USSFがRCO=空軍省迅速能力開発室と連携して運用する無人のスペースプレーンです。
JAXA、新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」を搭載する「H3」ロケット7号機の打ち上げ予定日を発表
「JAXA、新型宇宙ステーション補給機「HTV-X」を搭載する「H3」ロケット7号機の打ち上げ予定日を発表」 JAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年8月22日、新型宇宙ステーション補給機1号機「HTV-X1」を搭載する「H3」ロケット7号機の打ち上げ予定日を発表しました。発表によると、H3ロケット7号機の打ち上げ予定日時は日本時間2025年10月21日10時58分頃、打ち上げ予備期間は2025年10月22日~2025年11月30日です。H3ロケット7号機の機体形態は「H3-24W」(1段目エンジン「LE-9」が2基、固体燃料ロケットブースター「SRB-3」が4基、ワイドフェアリング)が初めて採用されます。5号機までは「H3-22S」(1段目エンジン「LE-9」が2基、固体燃料ロケットブースター「SRB-3」が2基、ショートフェアリング)が使用されてきました。
NASAとISROが共同開発した地球観測衛星「NISAR」が直径12mの反射鏡展開に成功
「NASAとISROが共同開発した地球観測衛星「NISAR」が直径12mの反射鏡展開に成功」 NASA=アメリカ航空宇宙局は2025年8月15日付で、ISRO=インド宇宙研究機関と共同開発した地球観測衛星「NISAR(NASA-ISRO Synthetic Aperture Radar)」に搭載されているSAR(合成開口レーダー)の反射鏡を完全展開することに成功したと発表しました。NISARは2種類のレーダー(波長24cmのLバンド、波長10cmのSバンド)を使用して、高度747kmの極軌道から森林や湿地の生態系の変化の追跡、陸地や氷の変形や移動の監視、地殻の動きを検出するために開発されました。取得したデータは、災害対応やインフラ監視、農業といった様々な分野で政策決定者を支援することになります。搭載されている分解能3~10m(観測モードによって異なる)のSARにとって重要となるのが、全長9mのブーム先端に取り付けられた直径12mのメッシュ反射鏡です。そのままではロケットで打ち上げることができないため、反射鏡とブームは傘のように折りたたまれていました。
北海道スペースポート運営企業が米ファイアフライとMOU締結 「アルファ」ロケットの打ち上げ実現性検討へ
「北海道スペースポート運営企業が米ファイアフライとMOU締結 「アルファ」ロケットの打ち上げ実現性検討へ」 HOSPO=北海道スペースポート(北海道広尾郡大樹町)を運営するSPACE COTAN株式会社は2025年8月18日、アメリカ企業Firefly Aerospace(ファイアフライ・エアロスペース)との間で基本合意書(MOU)を締結したことを発表しました。締結されたのは、Firefly Aerospaceが開発・運用する「Alpha(アルファ)」ロケットのHOSPOからの打ち上げに向けた実現性検討に関するMOUです。Alphaは全長29.48mの2段式ロケットで、高度300kmの地球低軌道に1030kg、高度500kmの太陽同期軌道に630kgのペイロードを輸送できる能力を備えています。
火星スイングバイに向けて飛行中のNASA小惑星探査機「Psyche」が地球と月を観測
「火星スイングバイに向けて飛行中のNASA小惑星探査機「Psyche」が地球と月を観測」 こちらは、NASA=アメリカ航空宇宙局の小惑星探査ミッション「Psyche(サイキ)」の探査機に搭載されているマルチスペクトルイメージャーで2025年7月23日に取得された画像です。画像の中央でひときわ明るく輝く光点は、私たちが住む地球。画像取得時点ではPsyche探査機から約2億9000万km離れていました。そのすぐ上にある小さな光点は月で、周囲ではおひつじ座の星々が輝いています。Psyche探査機のマルチスペクトルイメージャーは同一のカメラ2台で構成されている装置で、ミッションの目的地である小惑星「Psyche(プシケ)」の表面を様々な波長の光で観測します。
ブルーオリジンが提案する「火星通信衛星」は2028年のNASAミッションを支援可能?
「ブルーオリジンが提案する「火星通信衛星」は2028年のNASAミッションを支援可能?」 アメリカ企業Blue Origin(ブルーオリジン)は2025年8月12日付で、火星ミッションにおける地球との通信を中継する「Mars Telecommunications Orbiter(MTO=火星通信衛星)」の構想を発表しました。こちらは同日付でBlue Originが公開した、MTOの概要を説明した動画です。
スペースX、新型ロケット「スターシップ」第10回飛行試験を早ければ日本時間8月25日に実施へ
「スペースX、新型ロケット「スターシップ」第10回飛行試験を早ければ日本時間8月25日に実施へ」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年8月16日、同社が開発中の新型ロケット「Starship(スターシップ)」による無人での第10回飛行試験に向けて準備を進めていると発表しました。直近のStarship打ち上げ目標日時は、日本時間2025年8月25日8時30分(アメリカ中部夏時間2025年8月24日18時30分)です。Starshipは1段目の大型ロケット「Super Heavy(スーパーヘビー)」と2段目の大型宇宙船「Starship」からなる全長123mの再使用型ロケットで、打ち上げシステムとしてもStarshipの名称で呼ばれています。
2025年末にも登場? スペースXが次世代スーパーヘビー用グリッドフィンの画像を公開
「2025年末にも登場? スペースXが次世代スーパーヘビー用グリッドフィンの画像を公開」 こちらは、アメリカ企業SpaceX(スペースX)が日本時間2025年8月14日にSNSのXへ投稿した画像です。写っているのは、SpaceXが開発中の新型ロケット「Starship(スターシップ)」の1段目にあたる大型ロケット「Super Heavy(スーパーヘビー)」が大気圏内での姿勢制御に使用するグリッドフィンの新型です。SpaceXによると、次世代Super Heavyのグリッドフィンは従来と比べて50%大型化し、強度が高められていて、より大きな迎え角でも降下できるように改良が施されています。
スペースX、アマゾン「プロジェクト・カイパー」の衛星打ち上げ 衛星数は100機を突破
「スペースX、アマゾン「プロジェクト・カイパー」の衛星打ち上げ 衛星数は100機を突破」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年8月11日、「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたアメリカ企業Amazon(アマゾン)の通信衛星「Kuiper(カイパー)」24機はすべて軌道に投入されたことを、SpaceXとAmazonが報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。KuiperはAmazonの衛星コンステレーションを構成する通信衛星で、世界中のブロードバンドアクセス向上を目指すという同社の「Project Kuiper(プロジェクト・カイパー)」で使用されます。計画では、Project Kuiperは3200機以上の衛星で運用されます。
NASA有人ミッション「Crew-10」の宇宙船が地球に帰還 JAXA大西卓哉宇宙飛行士ら4名が搭乗
「NASA有人ミッション「Crew-10」の宇宙船が地球に帰還 JAXA大西卓哉宇宙飛行士ら4名が搭乗」 日本時間2025年8月10日、NASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-10(クルー10)」のクルーが搭乗したSpaceX(スペースX)の「Crew Dragon(クルードラゴン)」宇宙船が地球に帰還しました。Crew-10はISSへの有人宇宙飛行ミッションです。コマンダーはNASAのAnne McClain宇宙飛行士、パイロットはNASAのNichole Ayers宇宙飛行士、ミッションスペシャリストはJAXA=宇宙航空研究開発機構の大西卓哉宇宙飛行士、およびRoscosmos(ロスコスモス)のKirill Peskov宇宙飛行士です。NASAによると、日本時間2025年3月16日から長期滞在を行ってきた4名が搭乗したCrew Dragon宇宙船は、日本時間2025年8月9日7時15分(アメリカ東部夏時間2025年8月8日18時15分)にISSを離脱し、17時間ほど後の日本時間2025年8月10日0時33分(アメリカ東部夏時間2025年8月9日11時33分)にアメリカ・カリフォルニア州サンディエゴ沖に着水しました。
NASA火星探査車「Perseverance」が撮影した火星のパノラマ最新画像
「NASA火星探査車「Perseverance」が撮影した火星のパノラマ最新画像」 こちらは、NASA=アメリカ航空宇宙局の火星探査車「Perseverance(パーシビアランス)」が撮影した火星のパノラマ。NASAのJPL=ジェット推進研究所が2025年8月6日付で公開しました。Perseveranceのミッション1516ソル目(※)にあたる2025年5月26日、サイエンスチームが「Falbreen」と呼ぶエリアにて、探査車のマストに搭載されているカメラ「Mastcam-Z」を使って取得された96枚の画像を合成することで作成されています。※…1ソル(Sol)は火星の1太陽日(約24時間40分)。火星探査ミッションの経過時間を表すために使用されています。
QPS研究所が小型SAR衛星「クシナダ-I」の収納型アンテナの展開に成功
「QPS研究所が小型SAR衛星「クシナダ-I」の収納型アンテナの展開に成功」 株式会社QPS研究所は2025年8月6日、同社の小型SAR(合成開口レーダー)衛星「QPS-SAR 12号機」、愛称「クシナダ-I」のアンテナ展開に成功したことを発表しました。クシナダ-Iは日本時間2025年8月5日13時10分に、アメリカ企業Rocket Lab(ロケットラボ)の「Electron(エレクトロン)」ロケットで打ち上げられました。分離から約30分後には初交信に成功しており、同日の夕方には収納型アンテナの展開を実施。衛星搭載のカメラで取得した画像や機器の動作情報から、展開に成功したことが確認されました。
ロケットラボ、QPS研究所の小型SAR衛星「クシナダ-I」を打ち上げ
「ロケットラボ、QPS研究所の小型SAR衛星「クシナダ-I」を打ち上げ」 アメリカ企業Rocket Lab(ロケットラボ)は日本時間2025年8月5日に「Electron(エレクトロン)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていた人工衛星はロケットから無事に分離されたことを、Rocket Labが報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。ペイロードの「QPS-SAR 12号機」、愛称「クシナダ-I」は、株式会社QPS研究所の小型SAR(合成開口レーダー)衛星です。同社は36機の小型SAR衛星で構成された衛星コンステレーションの構築を目指しており、直近では2025年6月に「QPS-SAR 11号機(ヤマツミ-I)」を軌道に投入しています。
【更新】JAXA大西卓哉宇宙飛行士ら「Crew-10」の4名は日本時間8月9日以降にISS離脱へ
「【更新】JAXA大西卓哉宇宙飛行士ら「Crew-10」の4名は日本時間8月9日以降にISS離脱へ」 NASA=アメリカ航空宇宙局は2025年8月7日、NASAの有人宇宙飛行ミッション「Crew-10(クルー10)」の地球への帰還予定日時の最新状況を発表しました。Crew-10はISS=国際宇宙ステーションへの有人宇宙飛行ミッションで、日本時間2025年3月16日からISSで長期滞在を行っています。コマンダーはNASAのAnne McClain宇宙飛行士、パイロットはNASAのNichole Ayers宇宙飛行士、ミッションスペシャリストはJAXA=宇宙航空研究開発機構の大西卓哉宇宙飛行士およびRoscosmos(ロスコスモス)のKirill Peskov宇宙飛行士です。NASAのISS公式Xアカウントの記事によると、Crew-10ミッションのCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船は日本時間2025年8月9日7時05分以降にISSを離脱し、日本時間2025年8月10日0時33分頃にアメリカ・カリフォルニア州の沖合に着水する予定です。
NASA「Crew-11」ミッションの4名がISSに到着 JAXAの油井宇宙飛行士が大西宇宙飛行士とISSで再会
「NASA「Crew-11」ミッションの4名がISSに到着 JAXAの油井宇宙飛行士が大西宇宙飛行士とISSで再会」 日本時間2025年8月2日、NASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-11(クルー11)」の「Crew Dragon(クルードラゴン)」宇宙船がISS=国際宇宙ステーションに到着しました。Crew-11のクルーはコマンダーを務めるNASAのZena Cardman宇宙飛行士、パイロットを務めるNASAのEdward Michael “Mike” Fincke宇宙飛行士、ミッションスペシャリストを務めるJAXA=宇宙航空研究開発機構の油井亀美也宇宙飛行士およびRoscosmos(ロスコスモス)のOleg Platonov宇宙飛行士の4名です。日本時間2025年8月2日0時43分にアメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられたアメリカ企業SpaceX(スペースX)のCrew Dragon宇宙船は、地球を周回しつつ高度を上昇させた後、日本時間同日15時27分にISSの「Harmony(ハーモニー)」モジュールの上方へドッキング。宇宙船とISSの船内を隔てるハッチは日本時間同日16時46分に開放され、油井宇宙飛行士ら4名はISSに滞在しているJAXAの大西卓哉宇宙飛行士ら第73次長期滞在クルー7名と無事合流を果たしました。
アメリカ宇宙軍の無人スペースプレーン「X-37B」が8回目のミッションへ 2025年8月打ち上げ予定
「アメリカ宇宙軍の無人スペースプレーン「X-37B」が8回目のミッションへ 2025年8月打ち上げ予定」 USSF=アメリカ宇宙軍は2025年7月28日付で、同軍の無人軌道試験機「X-37B」による8回目のミッション「OTV-8」の打ち上げを2025年8月21日に実施する予定だと発表しました。X-37Bはアメリカの航空機大手Boeing(ボーイング)が開発・製造し、USSFがRCO=空軍省迅速能力開発室と連携して運用する無人のスペースプレーンです。これまでに7回のミッションで飛行しており、直近では2023年12月から2025年3月にかけての434日間にわたる「OTV-7」ミッションを行っています。また、2020年5月から2022年11月にかけての「OTV-6」ミッションでは、最長となる908日間の飛行を行いました。
【更新】NASAミッション「Crew-11」日本時間8月2日に打ち上げへ JAXA油井亀美也宇宙飛行士ら4名がISSへ
「【更新】NASAミッション「Crew-11」日本時間8月2日に打ち上げへ JAXA油井亀美也宇宙飛行士ら4名がISSへ」 【更新:2025年8月1日1時23分】有人宇宙飛行ミッション「Crew-11」のCrew Dragon(クルードラゴン)宇宙船は日本時間2025年8月1日1時09分に打ち上げられる予定でしたが、上空の雲の影響で発射およそ1分前に打ち上げは中止されました。次の打ち上げ機会は日本時間2025年8月2日0時43分(アメリカ東部夏時間2025年8月1日11時43分)の予定です。更新にあわせてタイトルを一部変更しました。JAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年7月28日付で、NASA=アメリカ航空宇宙局の有人宇宙飛行ミッション「Crew-11(クルー11)」の打ち上げ日時が正式に決定したことを発表しました。Crew-11は、アメリカ企業SpaceX(スペースX)の有人宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」によるISS=国際宇宙ステーションへの有人宇宙飛行ミッションです。
JAXA、「H3」ロケット“30形態”の燃焼試験を実施 計画通り終了と発表
「JAXA、「H3」ロケット“30形態”の燃焼試験を実施 計画通り終了と発表」 JAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年7月24日、「H3」ロケット6号機(30形態試験機)の1段目実機型タンクステージ燃焼試験を種子島宇宙センターで実施しました。H3ロケット6号機は、1段目のエンジン「LE-9」を2基から3基へ増やす代わりに、固体燃料ロケットブースター「SRB-3」を1基も搭載しない形態「H3-30S」(30形態)の試験機という位置付けです。この形態は今まで飛行していないことから、実機型タンクステージを用いたLE-9エンジン3基の燃焼試験「CFT(Captive Firing Test)」が行われました。
JAXA、“30形態”の「H3」ロケット1段目実機型タンクステージ燃焼試験をいよいよ実施へ
「JAXA、“30形態”の「H3」ロケット1段目実機型タンクステージ燃焼試験をいよいよ実施へ」 JAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年7月22日、「H3」ロケット6号機の燃焼試験に関する記者説明会を開催しました。H3ロケット6号機は、1段目のエンジン「LE-9」を2基から3基へ増やす代わりに、固体燃料ロケットブースター「SRB-3」を1基も搭載しない形態「H3-30S」(30形態)の試験機という位置付けです。30形態はH3の各形態のなかでも打ち上げコストが最も低いとされていて、衛星をより安価に軌道へ投入できるようになると期待されています。この形態は今まで飛行していないことから、1段目の実機型タンクステージを用いた燃焼試験「CFT(Captive Firing Test)」が種子島宇宙センターで行われることになっています。30形態やCFTについて、詳しくは2025年5月8日公開の関連記事をご参照下さい。
スペースX、アマゾン「プロジェクト・カイパー」の衛星打ち上げ
「スペースX、アマゾン「プロジェクト・カイパー」の衛星打ち上げ」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年7月16日、「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットの打ち上げを実施しました。搭載されていたアメリカ企業Amazon(アマゾン)の通信衛星「Kuiper(カイパー)」24機はすべて軌道に投入されたことを、SpaceXとAmazonが報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。KuiperはAmazonの衛星コンステレーションを構成する通信衛星で、世界中のブロードバンドアクセス向上を目指すという同社の「Project Kuiper(プロジェクト・カイパー)」で使用されます。計画では、Project Kuiperは3200機以上の衛星で運用されます。
中国、無人補給船「天舟9号」の打ち上げとドッキングに成功
「中国、無人補給船「天舟9号」の打ち上げとドッキングに成功」 CASC=中国航天科技集団有限公司は日本時間2025年7月15日、長征7号ロケットによる無人補給船「天舟9号」の打ち上げを実施しました。天舟9号は予定の軌道に投入された後、CSS=中国宇宙ステーション「天宮」とのドッキングに成功したことを、CASCが報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。CASCによると、天舟9号は宇宙飛行士の生活物資やCSSの設備に関連した物資をはじめ、実験用の試料や装置など約6.5トンの物資を搭載。新型の船外活動用宇宙服2セットや、単体で200kg近い生物培養装置も含まれています。また、今回新たに宇宙食のバリエーションが30種類ほど追加されたことで、宇宙食は合計190種類以上になったということです。
JAXA、観測ロケット「S-310」46号機の打ち上げ実施 スポラディックE層の形成過程解明へ
「JAXA、観測ロケット「S-310」46号機の打ち上げ実施 スポラディックE層の形成過程解明へ」 JAXA=宇宙航空研究開発機構は日本時間2025年7月15日に観測ロケット「S-310」46号機(S-310-46)の打ち上げを実施しました。ロケットは正常に飛行し、鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所の南東海上に落下したことをJAXAが発表しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。今回の観測ロケットS-310-46は、高度約90km~130kmの電離圏E層で昼間に現れる、プラズマ密度が局所的に高い領域「スポラディックE層」の形成過程解明を目的に打ち上げられました。
民間有人宇宙飛行ミッション「Ax-4」クルー4名が地球に無事帰還
「民間有人宇宙飛行ミッション「Ax-4」クルー4名が地球に無事帰還」 日本時間2025年7月15日、アメリカ企業Axiom Space(アクシオム・スペース)による4回目の有人宇宙飛行ミッション「Ax-4(Axiom Misson 4)」のクルーを乗せたSpaceX(スペースX)の有人宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」が無事帰還しました。Ax-4のクルーはミッションコマンダーを務めたAxiom SpaceのPeggy Whitsonさんをはじめ、インドのShubhanshu Shuklaさん、ポーランドのSławosz Uznański-Wiśniewskiさん、ハンガリーのTibor Kapuさんです。4名が搭乗した宇宙船は「Falcon 9(ファルコン9)」ロケットで日本時間2025年6月25日15時31分にアメリカ・フロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられ、28時間後の日本時間2025年6月26日19時31分にISS=国際宇宙ステーションの「Harmony(ハーモニー)」モジュールの上方へドッキング。4名は18日間にわたって生命科学、材料研究、地球観測、技術実証などの分野で合計60件以上の科学実験を実施しました。
NASA探査機「ニュー・ホライズンズ」冥王星フライバイから10周年
「NASA探査機「ニュー・ホライズンズ」冥王星フライバイから10周年」 2015年7月14日、NASA=アメリカ航空宇宙局の無人探査機「New Horizons(ニュー・ホライズンズ)」が、史上初となる冥王星のフライバイ探査を行いました。2025年7月14日は、New Horizonsの冥王星フライバイ探査から10年の節目です。1930年に発見された冥王星は、太陽から平均約39.5天文単位(太陽から地球までの40倍ほど)離れている太陽系外縁天体のひとつです。発見から長らく惑星に分類されていましたが、2006年に開催されたIAU=国際天文学連合の総会で惑星の定義が採択された際に、条件を満たさない冥王星は惑星から除外され、新たに設けられた準惑星に分類されました。
NASA有人ミッション「Crew-11」早ければ8月1日打ち上げ JAXA油井亀美也宇宙飛行士ら4名がISSへ
「NASA有人ミッション「Crew-11」早ければ8月1日打ち上げ JAXA油井亀美也宇宙飛行士ら4名がISSへ」 NASA=アメリカ航空宇宙局は2025年7月10日付で、アメリカ企業SpaceX(スペースX)の有人宇宙船「Crew Dragon(クルードラゴン)」によるISS=国際宇宙ステーションへの有人宇宙飛行ミッション「Crew-11(クルー11)」の打ち上げ目標日時を発表しました。発表によると、Crew-11の打ち上げは最短で日本時間2025年8月1日1時09分(アメリカ東部夏時間2025年7月31日12時09分)に実施される予定です。ISSへのドッキングはおよそ35時間後となります。Crew-11のクルーはコマンダーを務めるNASAのZena Cardman宇宙飛行士、パイロットを務めるNASAのEdward Michael “Mike” Fincke宇宙飛行士、ミッションスペシャリストを務めるJAXA=宇宙航空研究開発機構の油井亀美也宇宙飛行士およびRoscosmos(ロスコスモス)のOleg Platonov宇宙飛行士です。
中国、小惑星探査機「天問2号」が撮影した地球と月の画像を公開
「中国、小惑星探査機「天問2号」が撮影した地球と月の画像を公開」 CNSA=中国国家航天局は2025年7月1日付で、小惑星探査ミッション「天問2号」の探査機が撮影した地球と月の画像を公開しました。打ち上げ翌日の2025年5月30日に取得したデータを使って作成されたもので、探査機からの距離はどちらも約59万kmとされています。画像の公開時点で、天問2号の探査機の状態は良好だということです。
スターリンク打ち上げ情報「Starlink G10-28」(2025.7.8)
「スターリンク打ち上げ情報「Starlink G10-28」(2025.7.8)」 アメリカ企業SpaceX(スペースX)は日本時間2025年7月8日に、「ファルコン9」ロケットの打ち上げに成功しました。打ち上げに関する情報は以下の通りです。今回打ち上げられたファルコン9の第1段は、22回目の飛行となります。これまで、スターリンクミッションに14回と、Crew-5、GPS III Space Vehicle 06、Inmarsat I6-F2、CRS-28、Intelsat G-37、NG-20、TD7の打ち上げミッションに使用されました。スターリンクとは、地球低軌道へ投入された「スターリンク衛星」による衛星コンステレーション(多数の衛星で構築されたネットワーク)によって実現した高速・低遅延の衛星インターネット接続サービスです。スペースXは将来的に衛星の数を最大4万2000機まで増やすことを計画しています。
QPS研究所の小型SAR衛星「ヤマツミ-I」初画像公開 長崎市と川崎市を観測
「QPS研究所の小型SAR衛星「ヤマツミ-I」初画像公開 長崎市と川崎市を観測」 日本企業の株式会社QPS研究所は2025年7月2日、同社の小型SAR(合成開口レーダー)衛星「QPS-SAR 11号機」、愛称「ヤマツミ-I」で取得した初画像を公開しました。ヤマツミ-Iはアメリカ企業Rocket Lab(ロケットラボ)の「Electron(エレクトロン)」ロケットで日本時間2025年6月12日に打ち上げられ、同日夜に収納型アンテナの展開に成功していました。QPS研究所の衛星で打ち上げに成功したのはヤマツミ-Iが9機目となります。今回公開されたのは分解能46cmの高精細モードで取得された画像で、日本時間2025年7月1日11時31分に長崎県長崎市、日本時間2025年7月2日9時54分に神奈川県川崎市の武蔵小杉エリアを、それぞれ観測したものとなります。
ブルーオリジン、「ニューシェパード」で13回目の有人ミッション実施
「ブルーオリジン、「ニューシェパード」で13回目の有人ミッション実施」 アメリカ企業Blue Origin(ブルーオリジン)は日本時間2025年6月29日、同社の再使用型ロケット「New Shepard(ニューシェパード)」による有人宇宙飛行ミッションを実施しました。搭乗していた6名のクルーは無事地上へ帰還したことを、同社がウェブサイトやSNSで報告しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。今回のミッションは「NS-33」と呼ばれています。6名のクルーが搭乗したクルーカプセルは海抜高度106kmの宇宙空間(※)に到達し、発射から約10分後にパラシュートで地上へ帰還しました。
H-IIAロケット50号機打ち上げ成功 2001年から24年間の運用に幕
「H-IIAロケット50号機打ち上げ成功 2001年から24年間の運用に幕」 三菱重工業株式会社は2025年6月29日、「H-IIA」ロケット50号機の打ち上げを行いました。搭載されていた温室効果ガス・水循環観測技術衛星「いぶきGW(GOSAT-GW)」のロケットからの分離が確認されたことを、三菱重工業やJAXA=宇宙航空研究開発機構が発表しています。打ち上げに関する情報は以下の通りです。いぶきGW(GOSAT-GW)は、水循環に関する観測を行う「高性能マイクロ波放射計3(AMSR3)」と、温室効果ガスを観測する「温室効果ガス観測センサ3型(TANSO-3)」を搭載した地球観測衛星です。
“最後のH-IIAロケット”50号機の打ち上げ日時が決定 6月29日1時33分に
「“最後のH-IIAロケット”50号機の打ち上げ日時が決定 6月29日1時33分に」 三菱重工業株式会社とJAXA=宇宙航空研究開発機構は2025年6月27日、温室効果ガス・水循環観測技術衛星「GOSAT-GW」 を搭載する「H-IIA」ロケット50号機について、打ち上げ日時が決定したことを発表しました。それによると、H-IIAロケット50号機の打ち上げ日時は日本時間2025年6月29日(日)1時33分03秒、打ち上げ時間帯は同時刻~1時52分00秒となります。打ち上げ予備期間は2025年6月30日~2025年7月31日が確保されています。