如是我聞
浄土真宗僧侶ソナムの法話会「法縁塾」の声をお届けする仏教法話ポッドキャスト番組。 とても有名な仏教書「歎異抄」を読み、親鸞聖人の声と心にふれて学ぶ仏教世界。 仏教ってなに?念仏って…?そういうあなたに聞いて頂きたい番組です。
#15「いのちのつながり」歎異抄を読む⑪

親鸞は父母の孝養のためとて、一返にても念仏もうしたること、いまだそうらわず。
親鸞は亡き父母の追善供養のために、念仏したことは、かつて一度もありません。
一切の有情はみなもて世々生々の父母兄弟なり。
#14「他力の世界」歎異抄を読む⑩

慈悲について、聖道門と浄土門とでは違いがあります。
聖道門の慈悲とは、すべてのものをあわれみ、いとおしみ、育むことですが、
しかし思いのままに救いとげることは、きわめて難しいことです。
一方、浄土門の慈悲とは、念仏して速やかに仏のさとりを得させていただいて、
大いなる慈悲の心で、思いのままにすべてのものを救うことをいうのです。
この世に生きている間は、どれほどかわいそうだ、気の毒だと思っても、
思いのままに救うことはできないのだから、このような慈悲は完全なものではありません。
ですから、ただ念仏することだけが本当に徹底した大いなる慈悲の心なのです。
#13「浄土の慈悲」歎異抄を読む⑨

慈悲に聖道・浄土のかはりめあり。聖道の慈悲といふは、ものをあはれみ、かなしみ、はぐくむなり。
しかれども、おもうがごとくたすけとぐること、きはめてありがたし。
浄土の慈悲といふは、念仏して、いそぎ仏に成りて、大慈大悲心をもって、おもふがごとく衆生を利益するをいふべきなり。
今生に、いかにいとほし不便ろおもふとも、存知のごとくたすけがたければ、この慈悲始終なし。
しかれば、念仏申すのみぞ、すゑとほりたる大慈悲心にて候ふべきと云々。
#12「悪人正機(続)」歎異抄を読む⑧

悪人正機 善人傍機
含華未出
「往生を得といへども、華に含まれて未だ出でず。あるいは辺界に生じ、あるいは宮胎に堕す。」
「本願疑惑の行者には含花未出のひともあり」
疑城胎宮
無疑(疑いが無い)
七仏通誡の偈
諸悪莫作(もろもろの悪は作すことなかれ)
衆善奉行(もろもろの善はつつしんで行え)
自浄其意(自らその意を浄くする)
是諸仏教(これ諸仏の教えなり)
廃悪修善の道 聖者の道
「小慈小悲もなき身にて
有情利益はおもふまじ
如来の願船いまさずは
苦海をいかでかわたるべき」
#11「悪人正機」歎異抄を読む⑦

第三条
善人なほもって往生をとぐ。いはんや悪人をや。
しかるを世の人つねにいはく、悪人なほ往生す。いかにいはんや善人をや。
この条、一旦そのいはれあるに似たれども、本願他力の意趣にそむけり。
そのゆえは、自力作善のひとは、ひとへに他力をたのむこころかけたるあひだ、
弥陀の本願にあらず。しかれども、自力のこころをひるがえして、他力をたのみたてまつれば、
真実報土の往生をとぐるなり。煩悩具足のわれらは、いづれの行にても生死をはなるることあるべからざるを、
あはれみたまひて願をおこしたまふ本意、悪人成仏のなめなれば、他力をたのみたてまつる悪人、
もっとも往生の正因なり。よって善人だにこそ往生すれ、まして悪人はと、仰せ候ひき。
#10「本願のまこと」歎異抄を読む⑥

歎異抄第二条のラストの部分で、#1の続きのエピソードになります。
弥陀の本願まことにおはしまさば、釈尊の説教虚言なるべからず。
仏説まことにおはしまさば、善導の御釈虚言したまふべからず。
善導の御釈まことならば、法然の仰せそらごとならんや。
法然の仰せまことならば、親鸞の申すむね、またもってむなしかるべからず候ふか。
詮ずるところ、愚身の信心におきてはかくのごとし。
このうへは、念仏をとりて信じたてまつらんとも、またすてんとも、
面々の御はからひなりと云々。
「是非しらず邪正もわかぬ
このみなり
小慈小悲もなけれども
名利に人師をこのむなり」(和讃より)
愚禿釋親鸞
「浄土宗の人は愚者になりて往生す」(法然上人)
#9「仏法は声で伝わる」歎異抄を読む⑤

歎異抄第二条のエピソードです。順番が前後しますが、#1の法話会の前の月のエピソードになります。
#8「真実に出逢う」歎異抄を読む(番外編)

「慈」「悲」の仏心から湧き出でたる真実の言葉
#7「道を歩む」歎異抄を読む(番外編)

親鸞聖人の他力念仏という仏道
#6「目覚めよ」歎異抄を読む(番外編)

無明の深い眠りから目覚めよ!と呼びたもうブッダの声
#5「信心」歎異抄を読む④

弥陀の本願には、老少善悪のひとをえらばれず、ただ信心を要とすとしるべし。
#4「摂取不捨」歎異抄を読む③

称名念仏 専修念仏
他力念仏 「光明遍照 十方世界 念仏衆生 摂取不捨」
#3 「念仏の共鳴」歎異抄を読む(番外編)

#2 「弥陀の誓願」歎異抄を読む②

歎異抄第一条
弥陀の誓願不思議に、たすけられまいらせて、往生をばとぐるなりと、信じて、念仏もうさんと思いたつ心のおこるとき、すなわち摂取不捨の利益にあずけしめたもうなり。
誓願=本願(仏さまが菩薩のときに誓う願い。)
大乗仏教ー菩薩
浄土仏教 末法思想。浄土往生の道。
法蔵菩薩
大無量寿経(48の誓願が説かれている 重誓偈・讃仏偈)
#1「ただ念仏して」 歎異抄を読む ①
